映画「ルックバック」を見ました。原作が少年ジャンプにて人気だった「チェーンソーマン」作者である藤本タツキ氏ということもあり、注目されています。
その人気は海外でも凄いようです。

 以下、映画から見て取れる日本の文化や、こだわりと記載します。以下、映画のあらすじが分かるため、映画を見ていない方はご了承ください。

小学校の学内新聞

 小学校の学内新聞って懐かしいですね。今でもあるのでしょうか、ホームページやアプリでの共有になってそうですが、学内新聞に4コマ漫画を絵のうまい学生が描くというのは、日本人だと違和感ないと思います。これって、識字率が高い日本ならではの文化で、海外の視聴者は、小学生が学内の出来事を新聞として共有していると理解している人は少ないと思います。

子供の頃の挫折

 主人公の藤野が学内新聞に4コマ漫画を描く担当をしています。藤野の4コマ漫画は人気で、藤野は鼻高々です。ある日、先生の要望により、不登校の京本に4コマ漫画の記載枠を譲ることになります。後日、京本の作品をみた藤野は、その絵の上手さにショックを受けます。

 藤野は、京本の絵にショックを受けた後、悔しくて絵がうまくなるように基礎から勉強します。そして、親兄弟に心配されるくらい絵を描き続けます。しかし、京本も絵が日に日にうまくなり、藤野は挫折して漫画を描くことを辞めます。おそらく、藤野にとってはじめての挫折でしょう。

 自分の中では人一倍努力したし、周りも認めてくれていたけど、上には上がいたという経験ってありませんか?また、小学校の頃に誰かと比べられたり、レッテルをつけられたりしませんでしたか?映画を見て、そういった昔を思い出したりしました。

挫折は乗り越えられるか?

 京本に絵のうまさで勝てないと思った藤野ですが、京本が藤野のファンであることを告げたことにより、挫折を乗り越えます。京本の藤野に対する尊敬により尊厳が守られ、絵は京本の方がうまいが漫画として藤野の方が長けていることに気づいたからです。その後、二人は仲良くなり、漫画を描くことになります。

 挫折を乗り越えたことはあるでしょうか?自分は劣っていると思っても、違う角度から自分の長所を見いだせれば、それを伸ばすことで挫折を乗り越えられるのかもしれないと、この映画を見て思いました。一方、全て最適な選択ができると限らず乗り越えていかないといけないというメッセージもこの映画に込められていました。 

藤本タツキ氏の作風であるオマージュ

天才と秀才の構図

 天才と秀才を比べながら成長を描くストーリーは、日本の漫画によくあります。努力を重ねて自信をつけながら成長する秀才と、その努力では到達出来ないような才能を見せる天才が比較対象として描かれます。実は、天才も血の滲むような努力をしているとう構図が多いです。ルックバックでは、藤野が秀才で、京本が天才位置づけと考えます。

 私の好きな天才と秀才の構図漫画で「ピアノの森」があります。ピアノと共に子供が成長していく漫画です。面白いのでオススメです。

京都アニメーション事件

 ルックバックは、京→京アニメーション事件を匂わせていると言われています。藤本タツキ氏はその職種から思うところがあったのかもしれません。

オマージュを見つけて楽しむ

 上記の他に藤→藤本タツキ氏、チェーンソーマン→シャークマンなど、まだまだこだわりが含まれています。藤本タツキ氏の作品は、他の作品でも色んな要素が色濃く含められていますので、作品の中で、「これ、あれじゃん」と見つけることができると楽しいと思います。


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投稿者 おすっしー

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